動画ライブ配信者が考える、テーブルトーク系(TPRG / 人狼 / マーダーミステリー)のオンラインでのマスタリングとシナリオメイキング

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古巣のおっさんの戯言です。
昨今はオンラインセッションの方が主体なので、ここではオンラインのお話をします。
オフラインセッションの場合はまるで参考になりませんので、予めご留意ください。
(本当は自分のマスタリング動画とかを出せば良いんですが、ここで言及する内容ができていませんので、参考になりませんでした)

GMはオンライン(配信)とオフライン(オープンセッション)で何を気をつけるべきか?

タイムマネジメント

表情が見える、とかレスポンスが早いとか、参加者全員の通信環境とか運営的な部分もありますが、動画を見ているユーザーも参加者と考える必要があります。
オフラインの場合は、オープンセッションでも無い限り気にしなくて良い概念ですが、オンラインでしかも動画配信を意識する場合、ただプレイングが上手いだけではダメです。
「プレイを魅せる」エンターテイナーである事を意識する必要があります。

プレイヤーが待っている状態

プレイヤーと書いていますが、実質視聴者も待たされます。これを念頭に置いてください。

GM質問がある場合、GMと特定のプレイヤーが質問するという状況になります。
その間、他のプレイヤーは進行を待たされ、GMの解答に追加質問が発生して更に進行が遅れてしまう、なんて事も考えられます。
マーダーミステリーに多いのですが「ゲームの話以外の雑談をしていてください」で丸投げするGMが散見されますが、「個人的に」これはやってはいけない事だと思います。
どうしようもない時はありますが、可能な限りやらないようにします。

こんな事をするぐらいなら、各プレイヤーにハンドアウトを配っても大丈夫な内容にとどめて事前公開しておきましょう。
たとえば、ゲームの目的は当日に送信して、背景や性格などについては事前公開をするなどの方法があります。
詳細は後述しています。

プレイヤーから質問を受けた時は対応すべきですが、回答した内容を全体でお話しできる限りで伝えるのはかなりの時間節約になります。

視聴者が待っている状態

プレイヤーが待っていないならGMは基本的に気にしなくていいです。
視聴者はプレイヤーと同じ目線でゲームに参加していますので、視聴者はほぼプレイヤーと考えることができます。
では、プレイヤーは待っていないのに視聴者が待っている状況とは何か?

これは、プレイヤーが思考していたり離席している時間です。

プレイヤーが視聴者を待たせる場合は、プレイヤーが対処すべきなのでGMはどうしようもないです。
視聴者は、それまでの情報で色々と議論を交わしたりすると良いです。
視聴者の議論をプレイヤーが見るかどうかはまた別の話です。

GMが待っている状態

これがベストな状況です。
この時間をどれだけ作れるかがGMの腕の見せ所です。
中盤は比較的ヒマになる事が多いのですが、序盤と終盤(特に序盤)にゲームの主導権や進行権をプレイヤーまたはキャラクターに引き継ぐのがGMの仕事と言えるでしょう。

時間配分

ゲームの進行具合と時間配分は別です。
参考のため、1セッション5時間ぐらいを想定します。
ゲームのセットアップ(ハンドアウトの配布、配信準備、感想戦)でだいたい1時間ぐらいと考えておくと、ゲームには4時間しか使えません。
30分はマージンとして確保しておきたいので、その上で進行をどうするか考えていきましょう。

(ここでいう序盤・中盤・終盤とは、序盤=導入/中盤=プレイヤーが行動できるすべて/終盤=クライマックスとします)

当然シナリオにもよりますが、序盤が2時間で中盤が1時間で終盤が30分、という事も考えられますし、逆に序盤が1時間で中盤が2時間、終盤に30分という配分もあります。
エンディングを濃密にしたいなら、序盤1時間で中盤1時間30分、終盤に1時間とする事もできます。

ゲームの満足度から言えば、中盤は2時間以上取ったほうがゲームとして濃密になりますし、終盤はなんだかんだで処理が多くなるので、30分のマージンはここで使われる事が多いはずです。
敢えて終盤としなかったのは、進行上のトラブルが発生してしまった場合は30分のマージンを終盤から序盤や中盤に移動する事が多いからです。

(視聴者を除く)参加者全員が認めれば、時間自体を30分なり1時間なり延長する事もできますが、全てのプレイヤーがツールやサービスの都合などで時間延長ができるとは限らない事をGMは意識しておくべきです。
できれば、参加表明前に時間については確認と相談をしておく事が望ましいです。

急な体調不良

物々しく書いてますが、要はお手洗いとかです。
これは仕方ないので何も言わず、温かい気持ちで待っていてください。

裏技

タイムマネジメントはGMがやるべきですが、シナリオの進行をプレイヤー(キャラクター)に任せてしまうのも一手です。
たとえば「これから○○セクションに移行します。各自相談してテーマを決めてください」とか、プレイヤーが消極的だなと思ったら「全員で相談したところ、(キャラクター)が進行することになりました」と名指ししても良いでしょう。
ただし、キャラクタートークのセクションが多いシナリオの場合は、最初の紹介時だけにとどめてGMからは「何のために議論時間(キャラクタートーク)をするのか」といった目的の情報だけにしましょう。

シナリオ

和気藹々と楽しみながらプレイするのが一番良いのですが「プレイヤー(視聴者)を待たせる」ということを最大限無くさなければなりません。
つまり、シナリオの読み込みは当然としてプレイヤー目線で各ハンドアウトを読んでいった中で「こういう質問が出てくるよね」というのがある程度見えると思うので、提供されているシナリオに補足をしてでもタイムロスを避ける運用をしなければならない事象が出てくると思います。
シナリオを読み込んだからと言って、プレイヤーがどういうアクションを起こすのか(特にGMに対して)を考えて、特に全体公開すべき内容(キャラクターの年齢や容姿など、見れば明らかにわかるような情報)についてはハンドアウトに書いてなくてもどこかでフォローしておくべきです。

ハンドアウト(キャラクター)

これはほぼ全てのシナリオで出来ているので深く言及しませんが、

  • ※目的
  • 性格
  • ?背景
  • ?所有物
  • できること
  • できないこと

は明記しておくべきでしょう。
特にできない事。

事前にハンドアウトを公開する場合は「※目的」の扱いに注意しましょう。特に背景で目的が推測できてしまうと、シナリオ的にまずい事があるかもしれません。
あるいは、シナリオが難解な場合は先に目的を公開しておいて、ゲーム中にどうやって実現するか、という点を楽しむ事もできますので、サスペンス的な楽しみ方もできると考える事ができます。

ハンドアウト(背景)

ここではプレイヤーに共通に配るハンドアウトを想定しています。
ゲームの初心者向けにゲーム解説やルールブック(無料・著作権的に問題ないもの)、卓の初心者向けにローカルルールなどがありますし、今回のシナリオ専用のオリジナルルールだったりもします。
世界観が多岐に渡るシステムだと、ある程度世界観が決まっている場合に今回告知のようなものが考えられますね。

とはいえ、共通に渡す場合は大きなシナリオの場合だったり、ある程度気心が知れたプレイヤーが集うセッションでないとプレイヤーによっては強い抵抗感を感じる事があるかも知れません。
参加者を募集またはスカウト前に説明しておくべきです。

あるいは、渡さなくても何とかなる程度にゲームバランスを調整しましょう。
渡すとしても、今回の登場人物の紹介程度だと興味を引くので、こういった世界観のイメージを広げるための資料ぐらいにしておくと良いかも知れません。

サブGM

オフラインだと「GMにだけ直接質問したい」回数が減るのでそういうものだと認識する事ができますが、オンラインだと気軽に出来てしまうためシナリオ面に問題があれば、GM質問が露骨に出てきてしまいます。
小規模(だいたい2〜4人)だと「視聴者にストレスを与えにくい」のですが、中規模以上(5人以上)だと全員が一斉に質問したくなるような展開になると途端に回らなくなってしまいます。
こういった状況に備えてサブGMを置くのですが、メインGMとサブGMで解釈が異なるものがあったりすると最悪です。

結局のところ、シナリオの質問はメインGMしか答えられず、サブGMは淡々と処理をするしかなくなります。
クリティカルな部分はサブGMを増やしてもメインGMが処理しなければならないため、ボトルネックの解消にはなりません。

進行

オンラインなりのシステム(プライベートルーム)を活用したり、コミュニケーションの難しさ(ツールや遅延するコミュニケーション)はありますが、特に重要なのは障害発生時の対応です。
復旧速度もですが、復旧作業中に視聴者を置いてけぼりにしないためにどうするかは予め考えておくと良いでしょう。
その場その場で対応しようとしてもうまくいかないものです。

配信では採用されません(そんな余裕がない)が、RTA動画系だと動画内動画を採用したりします。
そこまで準備するのは難しいですが、即席で場繋ぎできる人(プレイヤー含め)を何人か参加してもらえると心強いですね。

GMの対応

これは自分も出来ていないので反省ばかりです。

  • 序盤の説明は口頭ではなく紙(PDF・読み返せるもの)ベースにする
  • 状況描写は絵(イラスト・目でわかるもの)ベースにする
  • セッション中に感想を言わないようにする
    • 感想ではなく、状況説明なら重要です。所感や意見を入れないようにしましょう
  • キャラクターとプレイヤーの目的を一致させる
    • キーになるキャラクターハンドアウトを担当プレイヤーが理解していないと、ゲームが成立しない事も考えられます。マダミスのシナリオはこの辺りは優秀です。
  • プレイヤーにも報酬を用意する
    • お金とかではなく、達成条件に合わせて何かしらの表彰はあってもいいと思います。
    • シナリオ内で設定されていないけど、良いロールプレイやスーパープレイは加味してプラスアルファを全員につけましょう。

まとめ

今回は現場のマスタリングテクニックより事前準備について触れました。
全てを採用しようとすると大変なので、出来そうなところ(特に資料準備)から取り入れてもらえればよさそうです。
ある程度マスタリングを経験したら、公開する・しないは別としてオリジナルのシナリオを作って回してみるのが良いでしょう。
シナリオが書けるぐらいになるとマスタリング経験もあると思うので、書いたシナリオをソロでテストプレイもできると思います。
ソロプレイでGMの回し方をイメージトレーニングして、ベータテストとして頼れるプレイヤーのご協力を仰ぐとよいしょう。

もし本稿で知識も技術も身につけて、シナリオ書いたよ!という方がいらっしゃれば、私を呼んでくれると嬉しいです。

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